がん治療などでは、医療費(薬剤費、診察費、検査料など)が高額になることがあります。そのようなときに知っておきたいのが高額療養費制度です。
高額療養費とは
医療機関や薬局の窓口で支払った1ヵ月(1日~末日)の医療費が一定の限度額を超えた場合、その差額分が払い戻される制度*1です。申請すれば誰でも払い戻しを受けることができ、限度額は、年齢や所得に応じて決められています。世帯合算*2や多数回該当*3などを利用すれば、さらに負担が軽くなる可能性があります。ただし、差額ベッド代や食費、先進医療などは対象になっていません。
イエスカルタによる治療は先進医療に含まれていませんので、高額療養費の対象になります。
- *1
- 限度額適用認定証などの提示により窓口での支払いを自己負担限度額にとどめることができます。
- *2 世帯合算
- 同一月内に複数の医療機関での受診や同じ公的医療保険に加入している世帯内の自己負担額を合算することができます。69歳以下の方については、自己負担額が21,000円以上のものが合算の対象です。
- *3 多数回該当
- 過去12ヵ月以内に3回以上高額療養費制度を利用すると、4回目以降の自己負担限度額が下がります。
高額療養費の申請のしかた
あらかじめ健康保険組合などに申請して「限度額適用認定証」の交付を受けておくと、医療機関ごとの支払いを自己負担限度額にとどめることができます。詳細は、医療機関の医療支援相談室、加入している公的医療保険の窓口などにお問い合わせください。
高額療養費の詳細については、こちらの小冊子をご覧ください。
- 監修
- 北海道大学病院 血液内科 教授 豊嶋崇徳先生
参考資料)
- 厚生労働省, 高額療養費制度を利用される皆さまへ(平成30年8月診療分から) https://www.mhlw.go.jp/content/000333279.pdf (2023年4月28日アクセス)