イエスカルタ投与後に、神経や脳が関係する症状や精神状態の変化が起こることがあります。これを神経系事象といいます。
神経系事象の症状は多岐にわたりますが、患者さん本人のほか、ご家族など周囲の方が気づくこともあるかもしれません。事前に周囲の方々にも伝えておき、症状があらわれていないか確認してもらいましょう。
Q&A
- Q1神経系事象はいつごろ発現しますか?
- A1
イエスカルタを投与してから数日~1ヵ月以内に起こることが多い副作用です。サイトカイン放出症候群と同時にあらわれたり、サイトカイン放出症候群が治まった後に起きることもあります。サイトカイン放出症候群が起きていなくても、神経系事象が起きることもあります。
- Q2神経系事象ではどのような症状がみられますか?
- A2
主な症状は以下のとおりです。
- 意識の低下、消失
- 考える力、記憶力の低下
- 異常な行動
- けいれん
- 自分の意思とは関係なく体が動く
- 言葉が理解できない
- 言葉で表現できない
- 幻覚(げんかく)、妄想(もうそう)
- 頭痛
- 不眠症
- 興奮状態
- 不安
- ふらつき、頭が回っている感じ
- 手足のふるえ、首のふるえ など
- 監修
- 北海道大学病院 血液内科 教授 豊嶋崇徳先生
重篤な神経系事象が発症して、集中治療室での治療が必要になることがあります。これらの症状がみられたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に連絡してください。