CAR T細胞療法とは

一般にがんの治療法には、手術療法、放射線療法、薬による治療（抗がん剤）がありますが、近年、免疫療法というあらたなカテゴリーの治療法が登場し、種類も増えつつあります。
免疫療法とは、わたしたちの体に本来備わっている免疫の力を活用して、がんを攻撃する治療法のことです。
「CAR T細胞療法」は、こうした免疫療法のひとつで、日本では、2019年から使われはじめました。
「CAR T」は、「カーティー」と読みます。

免疫とは、細菌やウイルスなどの異物が体に入ってくるのを防いだり、入ってしまった異物を排除したりする体を守るしくみのことです。
血液中にある白血球など、免疫の中心的な役割を果たす細胞のことを、免疫細胞と呼びます。
白血球は、いくつかの種類に分けられますが、その中の「T細胞」という細胞は、がん細胞を攻撃する性質があり、免疫療法においてとても重要なはたらきをもっています。
「CAR T細胞療法」の「T細胞」は、この「T細胞」のことです。