イエスカルタは、がん細胞を直接攻撃するとともに、免疫や炎症にかかわるサイトカインと呼ばれる物質を産生することでほかの免疫細胞のはたらきを活発にして、攻撃を強めます。
この免疫反応が強くなりすぎると、多量に分泌されたサイトカインによって正常な細胞も攻撃を受け、体内のさまざまな部位で炎症が起こります。これをサイトカイン放出症候群と呼びます。
Q&A
- Q1サイトカイン放出症候群はいつごろ発現しますか?
- A1
イエスカルタを投与してから、数日以内にあらわれることが多い副作用です。
- Q2サイトカイン放出症候群ではどのような症状がみられますか?
- A2
主な症状は以下のとおりです。
- 発熱、寒気がして体が震える
- 体がだるい、脱力感
- めまい、立ちくらみ
- 全身のむくみ、尿量が減る
- 息切れ、息が苦しい
- 意識の低下、消失
- 胸の不快感、動悸
- 脈が速くなる、脈がとぶ、脈が遅くなる
- 唇、手足の指先が青紫色になる など
- 監修
- 北海道大学病院 血液内科 教授 豊嶋崇徳先生
重篤なサイトカイン放出症候群が発症して、集中治療室での治療が必要になることがあります。これらの症状がみられたら、すぐに医師、看護師、薬剤師に連絡してください。